「携帯電話や交際費は削れない」「将来が不安だから保険料が高くてもかまわない」「セキュリティのために、家賃が高くても仕方ない」という意見は、ある意味、自分の中の曲げられない信念です。問題は優先しないものにも「普通」レベルでお金をかけようとすることです。
全て「普通」な生活を過ごそうとすることで、赤字になる家計のケースが数多く見られます。貯金をするためには不要なものを探して、それをあきらめる力を付けなければなりません。本当に優先したいものにお金を使えることがなによりも大切です。優先順位の低いものを切り捨てて、その分でバランスを取っていくという発想を持たなくてはいけません。あれもできない、これも買えないなどと泣き言を言う前にすべきことは、優先順位を決めて、低いものをあきらめることなのです。
あきらめることを把握するには、まずどこにいくら使っているのかが分からなければ始まりません。そのためには、何にいくら使っているかを書き出すことが一番です。理想的なのは家計簿の利用です。初めての人は、使った金額を思い起こし、正確ではなくてもいいので、集計してみるだけでも意味のあることです。家計簿を実際につける際には、「キッチリしすぎ」に注意します。細かい数字をどうしても思い起こせない人は、必要以上に労力をかけることのないように、思い出した数字だけ書き留めるといった程度の感覚で実行してみるとよいでしょう。とりあえず覚えている数字を記録することから始めてみてはいかがでしょう。日々の積み重ねは家計改善の第一歩になります。